2022.03.16
昨年5月に着工しました、台原の家を先日お引き渡しさせていただきました。
当事務所のほぼ標準仕様である屋根300mm・壁225mmの断熱材、トリプルサッシに加えて外付けブラインドや一種換気、冷暖房パネルヒーターをご採用いただきました。また仕上げ材は内外装とも左官塗り(土壁・モールテックス)、床はタイルと無垢のフローリングとし極力、身体とおなじ自然素材を使用しております。
自然系の素材は、ビニルクロスなどの汎用品に比べて高かったり、施工に手間がかかったりしますが、建築という分野でその土地に影響を与える以上、朽ち方や、代謝できるデザインも非常に重要だと思います。
アイストップとなる3箇所の中庭にもそれぞれ植栽が入り、土壁で操作された視界に草木の柔らかさが映えます。
まだ、ぽさぽさと素知らぬ顔を見せる樹木たちも、5月頃にはしっかり地に根をはり芽吹いてくれることを待ち遠しく思います。
廊下や洗面室といった非居室空間は天井高さ1950mmに抑えることで落ち着きのある空間になっています。
仕事から、学校から、お付き合いから帰ってきた時に、ふっと気を緩めてゆったり包まれるおおらかな平屋ができました。素敵な物件に携わらせていただきありがとうございました。ご尽力いただいた皆様にもこの場を借りて感謝申し上げます。
古山